開かない蓋と、もぐもぐの書 〜4月9日〜
4月9日。
電気屋からの紹介を受け、横浜・鶴見の現場へと向かった。
到着早々、理事長に案内されたのは非常警報設備の総合盤。
今回のミッションはシンプルだが、実に厄介な内容だった。
「この蓋、どうやっても開かないんですよ」
見れば、年季の入った総合盤がそこにある。
ついでに表示灯、押しボタン、そしてベルも交換したいというリクエスト。
機器の交換自体は、手を動かせば済む話だ。
だが、この「開かない蓋」をどう手なずけるか。
無理にこじ開ければ破損の恐れもあるし、かといって開かないことには始まらない。
プロとしての経験と、手先の感覚が試される「知恵の輪」のような悩ましさに、俺は現場でしばし考え込んでしまった。
一旦、宿題を持ち帰る形で事務所へと戻る。
蓋の修理プランを頭の片隅で転がしながら、お待ちかねの昼飯タイムだ。
最近、自分の中で空前のブームを巻き起こしているスタイルがある。
それは、カップのお茶漬けに、コンビニのおにぎりをドボンと投入して食べるというもの。
今日は「お茶づけ海苔」に「真昆布おにぎり」、そしてサイドを固めるのは「ファミチキ」だ。
おにぎりを崩しながら、出汁と馴染ませていく。
これが、驚くほど「うまい」。
現場で擦り切れた神経が、この一杯でゆっくりと解けていくのがわかる。
ちなみに、ドラクエウォークの「もぐもぐの書」に記録してみると、合計500kcal。
おにぎりと「スナック菓子(ファミチキのことか?)」という分類には少し笑ってしまったが、この満足感は数値以上のものがある。
腹も膨れたところで、景気づけにドラクエウォークの有償ふくびきに挑む。
狙うは「ダーマの神杖」。
結果は……「バトルシールド」、そして「ダーマの法衣下」。
虹箱は出る。確定枠もしっかり仕事はしている。
だが、違うんだ。
今の俺が求めているのは、守備力や見た目じゃない。
戦況を一変させる「武器」なんだ。
「やはり、武器が出ないと始まらんな……」
画面を見つめながら、独りごちる。
鶴見の現場の「蓋」も、ふくびきの「武器」も、そう簡単には開いてくれないらしい。
まあ、いい。
うまい飯を食った。スマホも手元にある。
明日は、今日考え抜いたアイデアを持って、あの頑固な蓋にリベンジを仕掛けるとしよう。
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